髪に静電気、なぜ起こるの?原因と簡単な対策
2016/03/10
髪に静電気が起きると、とても厄介ですね。
髪がモワモワと広がったり、まとまらなかったり…冬は特に起こりやすくなるので、この時期をゆううつに感じる女性も多いことでしょう。
子供の頃、プラスチックの下敷きを頭にこすりつけて静電気を起こし、髪を持ち上げる遊びをしたことがある人もいるかと思います。
こんなことをするまでもなく、静電気が起こるのはなぜなのでしょうか。
静電気が冬に起こりやすいのは「条件が良いから」
髪には、普通に生活をしていても様々な「摩擦」の影響を受けて静電気が起こります。
それはブラッシングをする時や衣服を着替える時など、私たちが気にも留めない行動をするうち、自然と起こっているのです。
では、静電気はなぜ冬に起こりやすくなるのでしょうか。
それは静電気が「湿度20%以下・気温20℃以下」で最も起こりやすい性質を持っているからです。
また、冬は重ね着をすることも多く、特にポリエステルとウールの組み合わせは帯電しやすいことが知られています。
言わば、冬は静電気が起こりやすい条件が揃っていると言えます。
傷んだ髪では特に起こりやすい
傷んだ髪はパサパサしていて、いかにも水分が足りない雰囲気がありますが、これも静電気を起こしやすくする原因になります。
髪の表面にはキューティクルといううろこ状に重なった組織があり、髪を守っています。
このうろこ状の組織を接着しているのがCMC(細胞膜複合体)と呼ばれるもので、髪の水分を保ち、栄養分の流失を防いでいます。
髪が傷む、というのはまさにCMCが少ない、または壊れている状態なのです。
健康な髪でも、乾燥している所では髪の水分が抜けやすくなります。
傷んだ髪は水分がどんどん抜けてしまいますから、健康な髪以上に乾燥が進み、余計に静電気が起こりやすくなります。
また、髪は根元よりも毛先の方が水分が少ないため、静電気で髪がもつれたり絡んだりしやすいものです。
するとそれが切れ毛や枝毛の原因になったり、髪がやせるなどのさらなるダメージにつながり、まさに「悪循環」といった状態に陥りやすくなります。
静電気から髪を守ろう
少しでも髪に静電気の影響を与えないようにするには、以下のような方法が有効です。
・「洗い流さないタイプのトリートメント」を使って、髪をしっとりと保っておく。
・頭皮や髪から皮脂を取りすぎないように、洗髪の時はゴシゴシと洗わないこと。
・くし・ブラシはプラスチック製やナイロン製ではなく、木製や豚毛・猪毛などの天然素材のものを使う。
・ブラッシング前には髪に霧吹きをしたり、蒸しタオルで頭全体を包むなどして、髪から抜けた水分を補っておく(ただし、濡らしすぎはかえって髪を傷めます)。
・ブラッシングの時にはまず毛先から丁寧に梳かし、少しずつ全体に範囲を広げていくこと。
最後に
・部屋の加湿も有効です!
静電気が起こりやすくなるのは湿度35%あたりからで、そこから低ければ低くなるほどさらに起こりやすくなります。
部屋にいる時、多くの人が「空気が乾燥しているな」と思う時の湿度は30~35%と言われているので、加湿器を使って湿度を50~60%まで上げると、髪にも身体にも良い環境となるでしょう。
また、衣服の重ね着もなるべく天然素材100%のものにするなど、工夫をしてみてくださいね。